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June 27, 2022

ライフサイエンス分野に、宇宙活用という新たな選択肢

只野 紗也香

(事業開発・ライフサイエンス)
Sayaka Tadano Business development・Life Science

大手損害保険会社にて、10年以上「宇宙保険」を担当。人工衛星の運用やロケットの打上げ等に関わる宇宙特有のリスクに備えた業界内でも珍しい保険で、国内のロケットメーカーや衛星開発メーカー、衛星運用事業者等への保険提供業務や営業、海外宇宙関連企業の宇宙保険引き受け業務などに従事。異動により2年間イギリスに駐在し、帰国後は商社向けの保険を担当する部署で1年間営業としてキャリアを重ねてきた。

なぜ、宇宙産業・Space BD?

「自分が好きなものを、仕事にする」
そんな生き方を、私もしてみたくなった。

前職の保険会社で宇宙保険を10年以上担当していた中で、宇宙やその関連する業界の方々と仕事をするのが本当に楽しくて、宇宙に携わることにすごくやりがいを感じていたんです。別の部署へ異動になり2年間イギリスに駐在することになったんですが、またいつか宇宙業界の仕事がしたいなという想いがありました。とはいえ、大企業にはローテーションもあるし、少数のメンバーしか在籍していない珍しい部署に戻るのは難しいだろうなと思って、ずっと心の内に隠していたんですね。でも、イギリスで生活するうちに、人々の生き方が自由で、好きな仕事をして、自分らしくいることをお互いに尊重する姿に感化されて。私も、自分がやりたいことに正直になっていいのかも!と思い始めるようになりました。思いきって宇宙関連の企業に転職する道もありだよね、と(笑)。今こうしてSpace BDでその想いを叶えて、新しいメンバーと、新しい事業を構築しながら、爆速で進んでいく日々を全力で楽しんでいます。


現在の仕事内容

打上げの事前準備から、NASAとの連携まで。
宇宙実験をトータルサポート!

私は現在、ライフサイエンス R&Dという事業の中で、20213月にJAXAからパートナー選定をいただいた「高品質タンパク質結晶生成実験サービス」に携わっています。主な担当は、ISS(国際宇宙ステーション)の日本実験棟「きぼう」で宇宙実験をするためのオペレーション業務です。お客様から、宇宙に持っていきたいタンパク質のデータをいただいて、それを基に物質の詳細把握や宇宙輸送への安全性を確認したり、JAXANASAとも調整を行っています。それに加えて、宇宙実験に必要な機材の調達や、輸送の手配、ロケット発射場での打上げに向けたタンパク質の充填作業のフォローなど、宇宙への打上げ前から、実際の打上げ、ISSで宇宙実験をしたものを回収するまでを一貫してサポートさせていただいています。

そもそも「高品質タンパク質結晶生成実験サービス」とは何か、というと。宇宙は「微小重力環境」なので、そこにタンパク質を持っていくと、地上実験では得られない高品質な結晶を作ることができるんです。それを地上に持ち帰ってX線解析すると、タンパク質の構造をより詳細に解明することができます。創薬をはじめ様々な研究開発に応用していただける可能性があり、これからのライフサイエンス分野の発展に大きく貢献できる事業だと感じています。

宇宙の未来について

多様な業界・企業をつなぐことで、
宇宙ビジネスの可能性はもっと広がる!

少し前までは、宇宙って、ロケットとか衛星に関わる企業だけが入り込める業界だったのかなと思うのですが、Space BDに入社してからそのイメージは大きく変わりました。宇宙とは関連のない企業の中でもビジネスとして興味を持たれる方が増えていたり、実際に協働させていただくことも多くて。ライフサイエンスのように、ロケットや衛星の分野とはまた違う新しい角度で、これまで宇宙を活用してこなかったみなさんとも、一緒に何か宇宙を活用したお仕事ができるということに大きな可能性を感じます。

私は前職で損害保険会社で働いていましたが、サービス提供やサポートが保険という範囲に限られていました。でもSpace BDなら、保険会社とも協働できますし、いろいろな業界や企業をつないで、新しい角度から様々なサービスの提供ができる。それって、すごく宇宙の活用を促進すると思うんです。もっと日本から宇宙産業を、そして宇宙そのものを盛り上げていきたいなと思っています。


私の目標・チャレンジ

Space BDのライフサイエンス事業を確立し、
宇宙活用の価値を広げる。

私の目の前の挑戦は、Space BDの中でも特に新しいサービスである「高品質タンパク質結晶生成実験サービス」を大きく育てていくことです。Space BDならではのサービスとしてしっかり軌道に乗せて、国内だけでなく海外のお客様も増やして、どんどん利用していただけるように活動の幅を広げていきたいですね。ライフサイエンス事業の難しさは、お客様自身に宇宙への興味があるわけではなく、例えば製薬会社様のように本来宇宙とは無縁の方に対して、宇宙を活用するとお客様の本業にどんなメリットがあるのかを、科学的根拠とともにお伝えし価値を感じていただかないと始まらないことです。他の事業とはターゲットとなるお客様が少し違うので、私たちがライフサイエンス事業を広げていくことで、Space BD全体としてのビジネスフィールドも広がり、そこからまた新たな事業展開へとつながるチャンスが生み出せるんじゃないかなと思います。

私にとって
「宇宙」とは
?

「私らしい生き方のできる、挑戦していきたい場所」

宇宙は、大きな可能性を秘めた場所でもあり、自分が挑戦したい場所でもあり、世界中が一緒になって盛り上げていける産業になるんじゃないかなと感じています。

個人的な視点としては、「宇宙」って、聞いただけでなんかワクワクするんですよね。その中に自分がいて、仕事として携わっていけるというのが、もう本当に嬉しい。宇宙の何が好きなのかは自分でもわからないんですが(笑)、なんだか心地いい。そんな宇宙に関係する仕事をしていることが、私らしい自然体な生き方なんだと思います。Space BDは常に挑戦し続けるメンバーであふれていて、みなさんと一緒に働くことですごく感化されるものがあるし、自分ももっと頑張って成長したい!と毎日思える。そんな環境で私も挑戦をして、Space BDのメンバーやお客様に貢献していけたらなと思っています。

メッセージ

宇宙関連のバックグラウンドが何もなくても、ライフサイエンスが初めてでも、必ずその方自身の能力や、前職の知識を活かして取り組むことができる会社だと思います。私も宇宙保険を扱う仕事をしてはいましたが、今Space BDで担当しているのは宇宙保険とはまったく関係のない業務です。それでも、前職の中で培ってきた知識やいろいろな経験が、何かしら活きているのを日々実感します。まわりのチームメンバーを見ていてもそう。それぞれの強みを活かし、それをチームで1つにして、もっと強くしていく。Space BDは、自分の良さを磨きながら、挑戦し続けていきたいと思える環境だと思います!

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